ユダヤ文化をしのぶルート13世紀の文献にはすでにユダヤ人がセゴビアに居住した記録があります。当時のセゴビアでは、キリスト教徒、回教徒、ユダヤ教徒が共同して土地の管理や裁判といった共通の地域問題にたずさわっていたといいます。最盛期には五つのシナゴーク(ユダヤ教会)を数え、15世紀に追放されるまで、七ゴビアのユダヤ人社会はカスティーリャ王国の中でも権力のある集団でした。

住んでいたユダヤ人はおおよそ50家族、その構成は裁判官でもあり、カトリック王に会計士として仕えたアブラハム・セネオールのような高級官僚から貧困層まで様々でした。1481年にカトリック王によってユダヤ人の追放が決定すると、この地区は7つの門によって閉鎖されますが(門は現存せず)、国内の他のユダヤ人街で認められる迫害や略奪が、セゴビアでは行われなかったという史実は注目に値するでしよう。シナゴーク(ユダヤ人教会、現コルプス・クリスティ修道院)などを中心に、ユダヤ人の足跡をたどるルート。

 

 

1.コルプス・クリスティ修道院
Convento del Corpus Christi
旧シナゴーク・マヨール。1410年までユダヤ人教会として使われていた。2004年に修復され、現在はクラサリス修道女会所有。

2.カサ・デ・アンドレス・ラグナ
Casa de Andr6s Laguna
もとはユダヤ人で裁判官であったアブラハム・センネオールの家。カルロス1世にも仕えた権威ある医師アンドレス・ラブナの所有を経て、現在はユダヤ文化教育センター。

3.サン・アンドレス門
Puerla de San Andrs
セゴピア城壁インフオメーションオフィス。門に上がることが可能で、頂上からはユダヤ人街をはじめとして中世の町並みが
一望できる。

4.セゴピア博物館(カサ・デル・ソル)
Museo de Se9ovia (CasadelSol)かつてこの場所にユダヤ入用の肉処理場があった。カサ・デル・ゾル(CasadelSol)と呼ばれる城壁に作られた建物を利用した美術館。収蔵作品はローマ時代のモザイク、西ゴート民族の七宝にはじまり、カスティーリャ王国が栄華を極めた15世紀から1G世紀頃の領内の絵画作品、デューラーやレンブラントの版画など多岐にわたる。

5.ユダヤ人墓地
Cementerio Judio
サン・アンドレス門の南側クエスタ・デ・ロス・オジョス近くに位置する。セゴビアの人々にはピナリージョと呼ばれる。