スペインは、我々日本人にとって多くの魅力を秘めた国です。スペインと日本の交流は、400年以上前にさかのぼります。15世紀末にコロンブスがアメリカ大陸に到達して以降、大航海時代が始まり、スペインは世界の覇権国として繁栄を遂げました。日本では、戦国時代を経て豊臣秀吉や徳川家康による国家統一が進められた時代です。フランシスコ・ザビエルが日本でキリスト教を布教するなど、スペインとの交流が始まりました。

特に、1613年(慶長18年)10月、支倉常長を団長とする慶長遣欧使節団が仙台藩主伊達政宗の命を受けてスペインに向けて旅立ちました。一行は、約1年かかって太平と大西洋をわたり、スペイン国王フェリペ3世との謁見を果たしました。これは、日本がスペインに派遣した最初の公式使節です。

このような史実を踏まえて、2013年6月から2014年7月まで「日本スペイン交流400年周年事業」を実施することにより、幅広い分野で日本とスペインとの友好と交流を深めることになりました。期間中、スペイン各地でさまざまな日本紹介事業や日本との交流事業が行われる一方、日本各地でも同様にスペインとの交流事業が企画されています。

交流事業の中には、観光や旅行でスペインを訪問される方々が参加いただける企画も数多く用意されています。スペインに関心をお持ちいただける方々には、この機会に是非スペインを訪問いただき、交流事業に参加することで、日本とスペインとの交流の主役になっていただきたいと期待しております。

平成24年7月吉日

在スペイン日本国匿名全権大使
佐藤 悟