スペインを旅する楽しみとは何でしょうか。 世界有数の美術館で素晴らしい芸術作品に触れる。 幾重にも積み重ねられた歴史と文化の遺産ともいえるさまざまなモニュメントを見学する。 おいしいワインや料理、親しみやすい人達、盛大な各地の祭り等々、いろいろな楽しみ方があります。
旅行の楽しみの中のひとつは泊まる楽しみではないでしょうか。 スペインには素晴らしいホテルがたくさんありますが、お勧めしたいのはパラドールと言う世界でも類のない独特なホテルです、
これはスペインが独白に開発した国営のホテルで、もともとは歴史的な建築物である古城や修道院などの文化遺産を、修復しながら有効に活用していくために考えられました。
歴史的な経過を少し説明しますと、1926年当時、スペインの観光長官であったベガ・インクラン伯爵が発案し、国王アルフオンソ13世の了解を得て、実現の運びとなりました。
最初のパラドールはその2年後、マドリードの西に位置するグレードス山脈中にオープンし、国王自らがテープカットしました。 その後、全国各地にさまざまなタイプのパラドールが誕生し、今ではその数86ヵ所となっています(1995年7月現在)。
そのうちの35ヵ所は古城や旧領主の館、豪族の邸宅、修道院などを改造したもの、28ヵ所は海岸または山岳地帯にあるリゾート感覚のもので、第1号のグレードスのパラドールもこの中に入ります。 残りの23ヵ所は歴史の町や交通の要衝、景勝地などの宿として旅行者の方々に親しまれています。 
中でも人気が高いのは、やはり歴史的な建物を利用しているものです。 古い建物とはいえ完全に修復されているので、快適に過ごせることはもちろんですし、設備も一般の高級ホテルと変わりません。
インテリアはその建物の時代の雰囲気に合わせているのですから、宿泊された方はタイムトンネルを抜けて、ロマンティックな中世の世界に入り込んだ気分になります。 
しかも雰囲気だけではなく、例えば神聖ローマ帝国のカルロス5世が住んでいた城(カセレス県ハランディージャ・デ・ラ・ベラ)やカトリック両王が建てた王立病院兼宿泊所を前身とする建物(ラ・コルーニャ県サンティアゴ・デ・コンボステーラ)など、歴史の教科書でもおなじみの人物と直接関わりのあるところに泊まれるわけですから、その惑既もひとしおです。
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