バレアレス諸島 Islas Baleares

バレアレス諸島は、スペインの東側海沿岸からやや離れたマヨルカ、メノルカ、イビサ、フォルメンテラ、カプレラの5島からなる地中海西端の群島である。

首都はパルマ・デ・マヨルカにある、バレアレス諸島の総面積は5,014k㎡で、人口は約70万人である。 気候は温暖で、冬の平均気温が11℃、春が17℃、夏が24℃、秋が15℃である。

青銅器時代以来地の利の良さがこの島の歴史を形づくってきた。 マヨルカ島とメノル力島にはこの時代の多様な住居や墓所の遺跡がある。

フェニキア人、ギリシア人、カルタゴ人、さらにローマ人、ヴァンダル人、ビザンティン人、イスラム教徒との交易で、イビサ島は栄華をほしいままにした。

マディナ・マユルカパルマ・デ・マヨルカ)は、アル・アンダルス王国の中で最も重要な都市の-つになっていった。 そして13世紀にバレアレス諸島はアラゴン王に征服され、文化の面では力タルーニャの支配下に入った。

しかし、14世紀には、地中海両辺地域の交易中心地として更なる繁栄を極めた。 新世界発見後は海賊やベルベル人の襲撃や侵略に常に晒されるようになり、要塞や防壁が建設され始めた。 こうして村人らは沿岸部から内陸部へ定性の場を移していった。

バレアレス諸島は地中海群島の中で最も知名度の高い観光地である。 数多くの墓地)遺跡があり、はるか有史以前から人間の居住地であったことが分かっている。

また、世界各地の知識人、政治家、貴族、俳優などの別荘地も多い。 冬は常に温暖、夏は暑い気候が世界中の観先客をこの地に引きつける理由であろう。 ホテルは、王族からバックパッカーまで、誰をも受け入れるに十分な数と質が備わっている。

一人当たりの所得はスペイン国内の最高レベルで、住民は現代的快適さと古い慣習を共存させながら落ち着いた生活をしている。

料理

バレアレス諸島の料理は,この地の人々の伝統と洗練された味覚、さまざまな材料によって非常にユニークなものになっている。 しかし、街のレストランで本物の郷土料理を口にするのは難しい。

甘い魚を使った料理、肉料理特にポーク)、そして野菜類が多用される。 世界的に食されているマヨネーズは、メノルカ島のマオンで発明された。 マヨルカ、メノルカ、イビサの各島は全体として料理法は共通だが、それぞれが独自の伝統料理を編み出している。

マヨルカ島では.スープが最も一般的な料理で、この島独特の魚類ヒヨコマメ、または肉を入れたコンソメ・スープ、野菜、パンのスライス.トウガラシ、トマト、にんにくを入れた濃いスーブが食されている。

スーブの次に人気があるのは、豚肉料理で、その調理法は数え切れないほどある。 この地域のロスティダローストボーク)、ソブラサダプーセージ)も非常に美味である。

その他、ポテト、なす、コショウ、トマトプースを使ったシチュー「トゥムベット」、ペストリー類ではエンサイマダが有名である。

メノルカ島では豊富な高級魚介類が豊富に使われる。 魚料理ではロブスター・ブイヤベースやマヨネースで調理したツナ、肉料理では、ロースト・マトンがあり、チーズはマホンチーズがある。

ワインの産地はマヨルカ島だけであるが、その他メノルカ島ではジン、イビサ島ではハーブ酒が生産される。

以上の楽しみのほかにスポーツ施設も揃っているので、休暇を満喫したい旅行者にとってバレアレス諸島は最適のリゾート地である。

フォルメンテラの海
Formentera-フォルメンテラの海
パルマ・デ・マジョルカの遠景
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ショパンが愛したバルデモソ修道院
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パルマの市内中央にある大聖堂
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マオンの港
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サン・アウグスティの港
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コロブラの景色