マドリード近郊 Madrid

マドリッド自治州は一つの県からなる。 カスティーヤ・イ・レオンとカスティーヤ・ラ・マンチャの2つの地方の間にあり、イベリア半島の中心部に位置している。

北はセゴビア県、南はトレド県と境を接している。 また、東にグアダラハラとクエンカ、西にアビラの各県がある。

マドリッド自治州の面積は7,995kmで、人口は4,907,066人である。 マドリッド市はスペインの首都で、300万人以上が住んでいる。

この自治州は、大きく2つの地域に区分できる。 1つは北に位置する山岳地帯で、もう一方は主にメセタからなる台地である。 後者は、点在する丘を除けば、平らな高台が拡がっているだけなので、山岳地帯よりも単調な風景になっている。

山から流れ出す川は肥沃な平原を形成しながらメセタを流れ抜ける。 気候はイベリア半島の内陸に位置しているため、典型的な大陸性気候である。 平均気温は冬は7℃、春は16℃、夏は22℃、秋は10℃である。

この地域は古くは青銅器時代からイベリア半島にやってきたあらゆる民族が通過したと言っても過言ではない。

ローマ時代には、グァダラマ、ソモシエラ両山系を超えてドウエロ川流域へとつながる道路が建設され、マドリッドは交通の要衝として栄えるようになった。 また、イスラム教徒の支配下では、その地理的利点から重要な軍事拠点であった。

しかしマドリッドが名実共に国の中心となったのは、フェリペ2世の時代である。 その後数世紀を経て、今日では400万人以上の人口を抱える一大都市圈へと発達し、政治・文化の中心地となっている。

王宮や修道院、美術館など、ハプスブルグ家、ボルボン家歴代の王家ゆかりのモニュメントも数多い。

マドリッドでは首都にふさわしく、スペイン各地の料理を味わうことができる。 マドリッド独特のものとしては、まずにんにくスーブがあげられる、パン、にんにく、オリーブ油から作られるこのスープは、スペインの他の地域でも食することができるが、何と言っても本場はマドリッドである。

その他の郷土料理としては、コシードヒヨコ豆のシチュー)とカジョス牛胃壁の煮込み)が挙げられる。

コシードはヒヨコ豆、じゃがいも、キャベツ、かぶ、牛肉、骨髄を使ったシチューで、カジョスはトマト、王ねぎ、月桂樹、タイムを煮込みブラットソーセージとハムを加えたものである。

マドリッドでは近年、スペイン料理だけでなく各国料理のレストランも増えている。
グアダラハラに残る大自然
グアダラハラに残る大自然

マドリッドシベレス広場
マドリッドシベレス広場

マドリッドアルムデナ大聖堂
マドリッドアルムデナ大聖堂

セゴビア近郊のセプルベラ村
セゴビア近郊のセプルベラ村

セゴビアのコカ城
セゴビアのコカ城